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こどもたちと食事をする時に考えていること

私たちは毎日こどもたちと一緒に昼ご飯を食べています。こどもたちにとっても、食べることが大好きな私にとっても、楽しみな時間のひとつです。今回は私がこどもたちとご飯を食べる時に考えていることを紹介します。

園のこどもたちの様子は…?

園には食べることが大好きなこどもたちがたくさんいます。登園すると「今日はカレーだから、給食楽しみなんだ」「デザートにみかんが入っているんだよ」と教師に話し、朝から楽しみにするこどもたちもいます。いざ昼食の時間になると、大きな口でご飯をほおばり、嬉しそうに食べるこどもたちの姿を見ると、いつも私の方が笑顔になってしまいます。そんなこどもたちの中にも、食べることが苦手な子もいます。「これ、食べたくない」と伝えてくるのです。さあ、あなたならどうしますか?

以前の私は…

以前の私は、漠然と「好き嫌いは、こどもたちのためにならない!」と思っていました。そのため、こどもたちには「好き嫌いは良くないよ。元気が無くなっちゃうよ。」と声がけをしていました。今考えるとなぜ好き嫌いは良くないのか、どうして食べなければいけないのか、こどもたちには分かりづらい声がけですよね。そして、やっぱりその声がけではなかなか、食べてはもらえませんでした。

「食べたくない」という言葉にはたくさんの意味が!

幼稚園の先生になって知ったことがあります。こどもたちの言葉にはたくさんの意味が含まれているということです。今回の「食べたくない」には様々な意味があることが予測できます。例えば、風邪をひいていて体調が悪いから食べたくない、料理に入っている食材が苦手だから食べたくない、他にも食べたことがない料理に戸惑っている、いつもは食べているけれど今日は食べたくない、登園前に弟とけんかをして気分がすぐれないなど、「食べたくない」という言葉が示す理由は様々です。その理由によって、こどもたちに効果的な声がけは違います。

最近の私は…

まずは、なぜ食べたくないのかをこどもに聞いてみます。「食べたことがない」なら、「小さな口で1度味見をしてみよう!」と言います。「食材のことを知らない」なら「身体を動かす時のパワーになってくれるんだよ」と説明します。「いつもは食べられるけど、今日は食べたくない気持ち」なら、「おいしくなる魔法をかけるね」「ピンポーンってほっぺを押したら、お口が開くかな?」などと、こどもたちが楽しくなるような声がけをします。もちろん思い通りに行かないこともたくさんありますが、今日はどうしてなんだろう?どうしたら食べてみようと思ってくれるかな?と考えながらこどもたちと接するようになりました。自分の声がけによって少しでもこどもたちが食べることができた時や、「あれ、これ美味しいね」と新たな発見をした瞬間に出会うと、私自身もとても嬉しくなります。

みなさんも試してみてください

こどもたちと接する中で、なんだか上手くいかないなぁと思う場面は必ず来ます。そういうときには、こどもたちが話す言葉の意味を考え、想像し、声がけの仕方を変えてみてください。私もこのブログを書きながら改めて自分の声がけを振り返って反省し、明日からの保育に活かしていきます。

平成31年度採用 4年目 岩渕