Ⅱ.FPSアセットを使って、視点カメラでゲーム内を移動する。
unity3についてくる様々な部品であるstandard assets(標準アセット)のいくつかを使って、ゲームならではのインタラクティブなシーンをすばやく作成してみましょう。
1.ゲーム内のキャラクターの視点カメラを持つ「FPS」アセットを使ってみる
1)Character Controllers アセットを読み込む。
・ここまで空(から)のシーンからシーンを作成してきたので、アセット類が使えるようになっていません。アセットはAssets > Import Package と操作したり、アセットをプロジェクトビューにドロップしたりして、いつでもシーン(正確にはプロジェクトに)読み込むことができます。
・Assets > Import Packageとしたときにあらわれるプルダウンメニューの中身全体(最上部のCustom Packageを除く)が、標準アセットです。ただし、プロ版限定で使用できるもの、mobile版限定で使用できるものも含まれて見えています。
2.FPSをシーン中に配置してみる。
1)FPSはCharacter Controllers アセット中にある
・プロジェクトビューでフォルダの前の▼をクリックして、Standard Assets > Character Controllers と展開してみましょう。するとCharacter Controlers には、3rd person Controler とFirst person Controller の2つのコントローラがあるのがわかります。
・3rd person Controller とは、三人称視点で、ゲーム中にプレイヤーの分身となるキャラクターを登場させ、たいていはその背後からの視点をカメラがとらえ続けるデザインが適切なものです。それでここにはヘルメット姿の建設現場のおじさんの姿のBip001という人型キャラクターが提供されています。
・もうひとつのCharacter Controller のFirst person Controller は一人称視点のゲーム(First person shooting game のキャラクターなので、FPSと略されることが一般的なようです)向きのキャラクターで、キャラクターの外観は省略されてカプセル型(Graphicsプレハブ)で、視点(Main Camera)のみが機能するような仕様で提供されています。
2)FPSはシーン中にドロップするだけで使える
・ではFPSを使ってみます。まずはプロジェクトビューのFPSプレハブを、シーン中にドロップするだけです。
・ただし地面(プレーン)の上に配置するよう気をつけます。でないとFPSは重力が有効なので、ゲームをプレイした時どんどん落下してしまうからです。
・たとえば4分割ビューに切り替えて、地面オブジェクトを選択して、各ビューでFキーを押して地面を最大表示させ、特にFPSのカプセル外観を地面のわずか上に配置したことがよくわかるようにして、FPSを配置するといいと思います。
・ではFPSが上手く配置出来たかどうかを、ゲームプレイボタンを押して確かめましょう。ゲームビューのカメラが地面落下しなければ、上出来ということになります。
・FPSをシーンに配置した今、unityは自動的に、FPS階層下のmain cameraを有効に、元からあったmain cameraを無効にしました。main cameraという名のオブジェクトが2つあると操作の混乱の元になりますので、元からあったmain cameraは階層ビューから削除してしまいましょう。
3. ゲームをスタートさせて、ゲーム中を歩いてみる
ではゲーム中を歩き回ってみましょう。FPSにはキーボードで移動とジャンプ、マウスであたりを見回すスクリプトが初めから組み込んであります。移動に使うキーは、wasdキーまたは矢印キーで前後左右移動、スペースバーでジャンプします。マウスを動かすと周囲を見回します。楽しんでください!